戸建て住宅にお住まいで浄化槽を使用している家庭において室内でチョウバエが大量発生した場合その発生源は浴室やキッチンではなく屋外の浄化槽そのものである可能性が極めて高いことを認識すべきです。浄化槽は生活排水をバクテリアの力で分解処理する装置ですがその過程で発生するスカムや汚泥はチョウバエにとってこの上ない栄養源であり管理が不十分な浄化槽は彼らにとっての巨大都市と化していることがあります。浄化槽の中で爆発的に繁殖した成虫は配管を逆走して室内の排水口から侵入してくるかあるいはマンホールの隙間から脱出して窓や換気扇から家の中に侵入してくるのです。この「外部からの逆襲」を阻止するチョウバエ全滅方法としてまず行うべきはマンホールの密閉性を高めることです。マンホールの蓋の縁に亀裂が入っていたりゴムパッキンが劣化していたりするとそこが出入り口となるため破損があれば直ちに交換し隙間を埋める対策が必要です。そして最も効果的なのは浄化槽専用の殺虫プレート(樹脂蒸散剤)をマンホールの裏に吊るすことです。この薬剤は揮発性の殺虫成分を浄化槽内に充満させることで成虫を常に駆除し続ける効果があり彼らが外部へ飛び立つ前に無力化することができます。しかし浄化槽内のバクテリアに影響を与えて浄化能力を低下させてしまっては本末転倒ですので使用する薬剤は浄化槽専用のものを選び適切な用量を守ることが鉄則です。さらに定期的な汲み取り清掃を業者に依頼し槽内のスカムを物理的に減らすことも根本的な対策として欠かせません。もし浄化槽のブロワー(送風機)が故障して空気が送られなくなると好気性バクテリアが死滅し汚泥が腐敗してハエの発生を助長するため機器の点検も重要です。家の中をどれだけ綺麗にしても外にある本拠地を叩かなければ戦いは終わりません。浄化槽という巨大な敵に対しては薬剤による化学攻撃とメンテナンスによる環境整備を組み合わせた総力戦で挑み彼らの供給源を断つことが家を守るための最重要ミッションとなるのです。
浄化槽からの逆襲を防ぐチョウバエ全滅方法