家の中でシミを発見し不快感からすぐに手元の殺虫スプレーを噴射して退治したとしてもそれで安心するのは早計です。もしシミという虫が一匹いたらそこには彼らを養うだけの環境と仲間が存在することは明白であり一過性の対症療法ではなく論理的かつ戦略的な駆除計画を実行しなければ完全な排除は不可能だからです。シミ駆除の鉄則は「発生源の特定」「環境改善」「化学的防除」の三本柱を同時に進めることです。まず彼らがどこから湧いているのかを突き止める必要がありますが彼らは暗くて湿った場所を好むため洗面所のキャビネット裏、キッチンのシンク下、本棚の裏、積み上げられたダンボールの中などが主要な容疑箇所となります。懐中電灯を持って深夜にパトロールを行い彼らの集会所を特定してください。次に環境改善ですがこれは餌となるホコリや紙類の撤去と徹底した除湿です。特にダンボールは保温性と吸湿性があり糊も含まれているため彼らにとっての「衣食住完備の高級ホテル」です。不要なダンボールは直ちに処分し紙類はプラスチックケースに密閉して保管することで兵糧攻めを行います。そして最後の仕上げが化学的防除ですが一般的なエアゾール殺虫剤は直接噴射には効果があっても隠れている個体までは届きません。そこで有効なのが燻煙剤(バルサンなど)ですがシミは生命力が強く薬剤への耐性も比較的高いため一度の使用では全滅しないことがあります。卵には薬剤が効かないため卵が孵化する二週間から一ヶ月後にもう一度燻煙剤を使用する「二段階攻撃」を行うのが鉄則です。また待ち伏せ効果のある残留性スプレーを部屋の隅や家具の裏の通り道に塗布しておくことも侵入防止に役立ちます。さらに毒餌剤(ベイト剤)を使用する場合はシミが好むデンプン質を含んだ専用のものや自作のホウ酸団子を設置しますが彼らは警戒心が強いのですぐには食いつきません。根気強く設置し続けることが勝利への鍵となります。このようにシミの駆除は一朝一夕には終わらない長期戦ですが鉄則に従って淡々と対策を積み重ねることで必ず彼らのいない快適な空間を取り戻すことができるはずです。
シミという虫が一匹いたら知るべき駆除の鉄則