新築の綺麗なマイホームやリフォームしたばかりの部屋の壁紙に銀色の虫が這っているのを見つけた時のショックは計り知れません。しかし感傷に浸っている暇はありません。もし壁紙にシミという虫が一匹いたらそれは壁紙の裏側で彼らの食宴が始まっている可能性を示唆しており放置すれば壁紙が剥がれたり穴が開いたりする被害に発展する恐れがあるからです。近年の住宅で多用されるビニールクロスそのものは彼らの主要な餌ではありませんがクロスを壁に貼り付けるために使用される接着剤(糊)には大量のデンプンが含まれておりこれがシミにとっては極上のスイーツとなります。特に湿気がこもりやすい壁のコーナー部分や窓枠の下、家具の裏側などは接着剤が湿気を吸って柔らかくなり彼らにとって食べやすい状態になっていることが多いのです。彼らはクロスの継ぎ目やわずかな剥がれ目から裏側に侵入し糊を食べ進めることでクロスの剥離を加速させます。また和室の砂壁や土壁であっても表面の紙繊維や混ぜ込まれた海藻糊などを餌にするため油断はできません。さらに恐ろしいことに彼らは夜行性であるため私たちが昼間に見かける一匹は氷山の一角に過ぎず壁紙の裏側や天井裏には数十匹、数百匹のコロニーが形成されていることも珍しくないのです。対策としてはまず発見した個体を確実に駆除した上で壁紙の継ぎ目や剥がれかけている部分を専用のコークボンドなどで完全に塞ぎ彼らの侵入経路と隠れ家を断つことが重要です。また壁際に粉末状の殺虫剤やホウ酸団子を設置することも有効ですが彼らは警戒心が強いため即効性は期待できません。根本的にはやはり部屋の湿度を下げて接着剤を乾燥させ彼らが住みにくい環境を作ることが不可欠です。もし壁紙の一部が不自然に浮いていたり小さな穴が点々と開いていたりする場合はすでに内部での食害が進行している可能性があるため専門の業者に調査を依頼することも検討すべきでしょう。美しいインテリアを守るためには壁の一点に現れた小さな銀色の影を見逃さず即座に防衛戦を開始する決断力が必要なのです。
壁紙にシミという虫が一匹いたら即座に対策を