大学進学や就職そして結婚など人生の節目となる引っ越しは希望に満ちた新生活のスタートですがその裏にはゴキブリ被害を招く致命的な落とし穴が潜んでいます。多くの人が経験する「とりあえず段ボール収納」という名の放置こそが新居を害虫屋敷へと変貌させるトリガーとなるのです。引っ越し直後は荷解きに追われ疲労もピークに達しているため「季節外れの服や思い出の品が入った箱は後で片付けよう」とそのまま押し入れや部屋の隅に積み上げてしまいがちですがこの「後で」が数ヶ月そして数年へと延びていくことが悲劇の始まりです。引っ越し業者が使用する段ボールは一度使われたリサイクル品である場合もあり前の住人の家や保管倉庫で既にゴキブリの卵が産み付けられている可能性がゼロではありません。また新品の箱であっても荷造りの最中に紛れ込んだりトラックでの輸送中に侵入されたりするリスクは常に伴います。それを開梱せずに新居に持ち込み長期間段ボール収納として放置することは彼らに新天地での繁殖のための安全な拠点を提供することと同義です。実際に新築の綺麗なマンションに入居したにもかかわらず半年も経たないうちにゴキブリが出現し原因を調べたら開けていなかった引っ越し段ボールの中から大量の幼虫が出てきたという事例は枚挙にいとまがありません。さらに悪いことに新居の段ボールは家具の配置が決まるまで床に直置きされることが多く床暖房や湿気の影響をダイレクトに受けて彼らにとって理想的な環境を作り出してしまいます。このリスクを回避するための鉄則は「引っ越し当日に全ての段ボールを開け中身を出して箱を捨てる」ことです。収納家具がまだ届いていない場合でも中身をビニール袋に移し替えるか一時的にでも安価なプラスチックケースに入れるなどの対策をとるべきです。「段ボールは運搬用具であり収納用具ではない」という意識を強く持ち新生活の最初の数日間で段ボール収納を完全排除することがその後の数年間の快適な生活を守るための分岐点となるのです。
新居の段ボール収納放置が招くゴキブリの悪夢