家の中でチョウバエが最も発生しやすい場所はどこかと問われれば、その答えは間違いなく「浴室」です。なぜなら、浴室は、彼らが繁殖するために必要な「水」「湿度」「餌(有機的な汚れ)」という三つの条件が、常に完璧に揃っている、まさに彼らにとっての楽園だからです。この楽園の中で、特にチョウバエの発生源となりやすい、危険な三大スポットを知っておくことが、効果的な駆除と予防の鍵となります。第一のスポットは、最も代表的で、最も汚れが溜まりやすい「洗い場の排水口」です。排水口のカバーや、その下のヘアキャッチャー(ゴミ受け)には、髪の毛や石鹸カス、皮脂汚れが日々蓄積していきます。これらが混ざり合ってヘドロとなり、チョウバエの幼虫にとって格好の餌場となるのです。ここの清掃を怠ることが、チョウバエ発生の最大の原因と言っても過言ではありません。第二のスポットは、見落としがちですが、非常に重要な「バスタブ(浴槽)の内部や下」です。特に、バスタブの側面を覆っている「エプロン」と呼ばれるカバーの内部は、湿気がこもりやすく、湯垢や髪の毛が溜まって、巨大なヘドロの温床となっていることがあります。また、追い焚き機能付きの風呂釜の配管内部も、汚れが溜まりやすく、発生源となる可能性があります。年に一度はエプロンを外し、内部を徹底的に清掃することが推奨されます。そして第三のスポットが、「床や壁の隅、タイルの目地」です。床の隅や、カウンターの下など、水が乾きにくい場所には、石鹸カスや皮脂が残りやすく、そこにカビやヌメリが発生します。チョウバエは、必ずしも排水口だけでなく、こうしたわずかな汚れの中でも繁殖することが可能です。これらの三大スポットを意識し、日々の掃除に加えて、定期的な徹底清掃を行うこと。それが、浴室という楽園を、チョウバエにとっての不毛の地へと変えるための、最も確実な方法なのです。
浴室はチョウバエの楽園!発生源となる三大スポット